断熱材・セルロースファイバー

ウオハシがセルロースファイバーをおすすめする理由

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「断熱材はお家にとって命」。
断熱材の良し悪しが住宅の寿命を決めるといっても過言ではありません。

近年の日本の住宅の寿命が短くなった大きな原因の一つに、断熱材の種類と施工不良による内部結露があります。
内部結露とは、お家の内部(壁の中)などで発生した結露のことです。見かけではわからないので発生に気づくことは少なく、知らないうちにお家の大切な構造体を腐らせます。結露により湿度が高くなったお家の内部はシロアリが発生しやすく、建物の強度や寿命の低下につながります。また、カビが繁殖し、胞子となって室内に浮遊する可能性もあり、アレルギーやアトピーの原因になるといわれています。
つまり、内部結露の起こりにくい断熱材を正しく施工することが住宅を長持ちさせる上で非常に重要なのです。

そこで、ウオハシでは調湿性・断熱性に優れた「セルロースファイバー」をおすすめしております。しかし、セルロースファイバーはまだまだ広くは知られていない存在。今、このページをご覧くださっているみなさまも、「初めて聞いたなぁ」という方が多いのではないでしょうか。セルロースファイバーって何?メリットは?などなど、このページで詳しくご説明していきます。

ちなみに、ウオハシの事務所の一部にもセルロースファイバーが使われています。2015年に増築する際、「まずは自分たちが効果を実感してお客様にお伝えしよう!」という思いで施工しました。湿気が多く暑い夏も寒い冬も、日々、従来の断熱材との違いを肌で感じ、自信を持ってお客様におすすめしているのです。

そもそもセルロースファイバーとは?

セルロースファイバーの原材料は、なんと新聞古紙。新聞の印刷工場から出る印刷残紙を細かく切り刻んでフワフワの状態にしてから、ホウ酸などの添加物を混ぜて製造されます。

◆セルロースファイバーのレシピ

新聞紙+ホウ酸

セルロースファイバーは、様々な太さの繊維が絡み合って空気の層をつくることに加え、1本1本の繊維の中にも自然の空気胞が存在しています。この空気がよりいっそう熱や音を伝えにくくしてくれるのです。さらに木質繊維特有の吸放湿性を持ち、雨の日などのムシムシとした空気や冬の乾燥した空気も、何もせずとも人が過ごしやすい湿度に保ってくれます。

セルロースファイバーは、安全基準に厳しいといわれるヨーロッパが発祥の地で、アメリカでは断熱材シェアNo.1。昨今の時代背景のもと日本でもどんどん需要が増え、普及していくことが見込まれます。

セルロースファイバーはどんなところが良いの?

1.断熱効果 <冬暖かく、夏は涼しい>

壁の中には電気や水道の配管など、障害物があります。その周りにぴったり断熱材を入れることは難しいので、どうしても隙間が発生します。それではどれだけ良い断熱材を使用しても、性能がうまく発揮されることはありません。

しかし、セルロースファイバーは吹き込み工法を用いるため、隙間なく高密度で充填されます。外気がシャットアウトされるため、冬は暖かく夏は涼しい快適なお家になります。

2.防露・調湿効果 <お家の寿命を延ばす>

靴が濡れてしまったときに、丸めた新聞紙を入れた経験はありますか?また、その濡れた新聞紙を取り出して置いておくと自然に乾燥します。セルロースファイバーの原料である新聞紙は高い吸放湿性を持っており、周囲の状態に応じて湿気を吸ったり吐いたりしているのです。

そして、セルロースファイバーも同じように呼吸をします。この吸放湿性が適度な湿度をもたらし、結露を防いでくれます。結露を減らしてシロアリの発生や構造体の腐朽を抑えることが、大切なお家の寿命を延ばすことにつながります。

梅雨のジメジメした時期は空気中の水分を吸い込み、冬場の乾燥した時期は空気中に水分を吐き出す。セルロースファイバーは、高温多湿な日本の気候には最適だと言えます。

◆人が感じる日常の湿気を吸ったり吐いたりのイメージ

肌着イメージ

肌着は汗を吸い、発散してくれるので皮膚がかぶれたりしません。セルロースなら家を常に快適な状態に保ちます。

カッパイメージ

ビニールカッパは汗を吸わずに閉じ込めるので、中はべたべた。皮膚がかぶれたり、熱がこもります。ひどいときには熱中症になる可能性も。

◆結露大国、日本!

高温多湿の日本では、結露するのが当たり前です。
昔のお家は湿気と仲良く暮らしてきました。伝統的な土壁や塗り壁・障子・畳・木は湿気が多いときは吸い込み、乾燥すると湿気を吐き出します。まさに「呼吸する家」だったのです。最近は築100年近いお家をリノベーションする「古民家再生」という言葉をよく聞くようになりました。昔の家ほど長持ちする家が多いのです。

そして、セルロースファイバーは呼吸する断熱材。土壁や塗り壁にとってかわる、家を長持ちさせる素材として注目を集めています。

伝統的な呼吸素材 とってかわる セルロースファイバー

3.防音効果 <子育てや音楽の趣味ものびのびと>

セルロースファイバーは壁の中に高い密度で充填されます。吸放湿性があるので空気は通しますが、お家は密封されたような状態です。また、セルロースファイバーは音を吸収するたくさんの小さい穴を持つ素材なので、車の音や話し声などをやわらげます。

この高い防音性能はアメリカなどでも認められており、空港や自衛隊基地周辺のほとんどの住宅にセルロースファイバーが使われています。線路の近くに住んでいる方や楽器の演奏が趣味の方などには特におすすめの断熱材です。

近隣の方たちに気をつかわず子育てができる、子どもの夜泣きや走り回る音が外へ漏れるのを防げる、などのメリットがあります。

◆隙間なく施工できるから密度が違う!

セルロースファイバー グラスウール比較

4.防虫・防カビ効果 <カビが生えにくく虫が寄ってこない>

セルロースファイバーはホウ酸が添加されています。ホウ酸といえばゴキブリ退治に使うホウ酸団子が思い浮かぶ方も多いと思いますが、ホウ酸には虫・ゴキブリ・カビなどが嫌がる成分が含まれているのです。

また、セルロースファイバー自体に調湿性能があるので、カビや菌の発生がきわめて難しくなります。一般住宅に比べると、カビや害虫には安心していただけるでしょう。

5.防火効果 <新聞紙が燃えない!?>

セルロースファイバーは新聞紙が原料であるため、簡単に燃えてしまうんじゃないか?安全性に問題があるのでは?と思われがちです。
ですが、ご安心ください。セルロースファイバーに添加されているホウ素系薬剤の効果により、燃え広がることはありません。

実際に火を向けてみると、黒く炭化(表面が炭となること)はしますが、燃え広がりましません。万が一の火災のとき、もし燃え広がりやすい断熱材のお家だったら、すぐ家全体に被害が及びます。しかし、防火性に優れたセルロースファイバーなら燃え広がるのを抑えられ、避難したり延焼・全焼を防いだりすることができます。

また化学系断熱材だと火災時の有毒ガスが心配ですが、セルロースファイバーは新聞紙でできているのでそれらを排出しません。

6.エコ素材 <CO2排出量がダントツ少ない>

セルロースファイバーを製造するためのエネルギーは、他の断熱材と比べてかなり少なくて済みます。CO2の排出量が少ないので、温暖化が進む地球環境に優しい製品なのです。

さらに、廃棄する際には埋めれば土に還りますし、焼却すれば灰になって有害物質が発生することもありません。以上のことから、セルロースファイバーは断熱材のなかで唯一”エコマーク認定”を与えられています。

どうやって工事するの?

セルロースファイバー施工の手順を、ウオハシ事務所増築の際の写真とともにご紹介いたします。

1.電気・水道・ガス関係の配管をしておき、壁・床・天井の掃除を掃除します。

施工中の様子 留め付けた様子

2.セルロースファイバーを入れるところに、透湿シートをステープル(ホッチキスのようなものです)でしっかり留め付けます。

3.シートにカッターで吹き込み用の穴をできるだけ小さく開けます。

投入の様子 セルロースファイバー

4.セルロースファイバーの吹き込みマシーンにセルロースファイバーを投入します。ほぐれてふわふわのセルロースファイバーは、マシーンからホースを通っていきます。

施工の様子 施工の様子

5.ホースをシートの中に入れて、奥までしっかりセルロースファイバーが行き渡るように圧力をかけて吹き込みます。あとから沈下しないように、自重に耐えられるくらいの密度にします。窓下や筋交いの入っている部分は隙間ができやすいので、特に丁寧に吹き込みます。

6.吹込みしたシートの穴を、専用のテープやシートでふさぎます。

完了の様子

7.セルロースファイバーの施工完了です。

セルロースファイバーの実物を見たい!

セルロースファイバーの実物を見たい、効果を実感したいという方はぜひ一度ウオハシへお越しください。

小窓設置の様子 セルロースファイバー

壁の中にどのようにして入っているのか見られる小窓を設置しています。

セルロースファイバー グラスウール比較

左がセルロースファイバー、右が一般的な断熱材グラスウールです。
まずグラスウールの方に音の鳴るものを入れます。そのあと、セルロースファイバーの方へ入れて、どれだけ静かになるのかを感じていただきます。

火をつけている様子

セルロースファイバーに火をつけます。燃えにくく、燃え広がらないことをお確かめいただけます。

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