2019年02月09日 現場中継ブログ

屋根葺き替え工事(担当:森多)

 

以前、内外部の大規模なリフォームをさせていただいた加古郡A様邸。

築100年以上の古民家です。

 

前回は、特に傷みの激しかった母屋の屋根だけ葺き替えました。

 

そして今回ご相談いただいた箇所は、

母屋の裏にある納屋と蔵。

「台風のときに雨漏りした」とのことでした。

 

納屋と蔵の屋根は瓦葺きです。

瓦や漆喰の劣化が進んでおり、

雨水が入り込める隙間が至るところにありました。

 

瓦の割れやズレ、

コケや汚れの付着が見受けられました。

 

部分的な補修ではカバーしきれない状態だったので、

既存の屋根を撤去し、

新しい屋根に葺き替える工事をさせていただきます。

 

破風板や軒天など

木部もひどく傷んでいました。

 

蔵の漆喰が剥がれていたので、

こちらも合わせてやり替えます。

 

足場を組み立てました。

 

 

 

既存の屋根を撤去します。

撤去する廃材は瓦と土、古い野地板、

合計すると数トンもの重さになります。

 

雨樋も交換するので、既存のものは撤去しました。

 

撤去完了後、

下地から新しく作り直していきます。

 

野地板を張りました。

 

 

 

破風板も新しくしました。

 

 

 

防水シート(ルーフィング)を葺きました。

屋根からの雨漏り防止にとても重要な材料です。

 

A様邸では、「改質アスファルトルーフィング」という

耐久性の高い商品を使用しました。

 

 

 

瓦桟(かわらざん)という木を

横一直線に取り付けました。

瓦を引っかけて設置していくためのものです。

 

瓦桟は横にわたしているため、

流れてきた雨水が溜まってしまうことがあります。

 

そうすると木製の瓦桟や野地板に水が浸みこんで、

腐ってしまう原因となります。

なので水を通すための穴(ウォーターホール)

を開けて、自然に排水されるようにしています。

 

棟には、地震・台風対策になる

補強金具を取り付けました。

 

 

 

新しい瓦を屋根の上に乗せ、

軒先のほうから順に葺いていきます。

 

使用した瓦は、三州・いぶし瓦。

施工後、風雨による摩擦で独特の色ムラができ、

味わいのある屋根に変化していきます。

 

棟瓦を積みました。

 

 

 

蔵の壁と納屋の屋根の取り合い部分。

 

漆喰を打って、

雨水が入らないようにしっかり納めました。

 

谷には板金を取り付けます。

 

 

 

軒先の先端に付ける「鼻隠し」という板も交換しました。

 

「鼻隠し」の役割は破風板とほぼ同じで、

☆屋根を吹き上げる風を分散させて、耐風性を上げる。

☆雨水の浸入を防ぐ。

☆美観を上げる。

・・・などがあります!

 

また、鼻隠しは雨樋を固定するのに適しているので、

雨樋取り付けのためにも必要なんです。

 

鼻隠しを交換する場合、

雨樋を取り外さなければいけないので、

この機会に新しい雨樋に替えてしまうのがおすすめです。

 

A様邸でも雨樋を新調しました。

 

これで工事完了です!

母屋以外の屋根もきれいになって、

ますます威風堂々な佇まいとなりました

 

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